井上工務店の文化財・社寺仏閣・茅葺クレ葺工事
井上工務店では創業以来文化財移築復元・社寺仏閣・茅葺クレ葺工事も得意として数多くの建物を手がけさせていただきました。
井上工務店で文化財、社寺仏閣工事を行ってきた中で特にに携わってきた、歴史を語る上で欠かすことのできない5人の先達をご紹介いたします。
一人目は創業者の井上光です。吉城郡上宝村蔵柱【現在の高山市上宝町蔵柱】にて材木商を営む次男としてこの世に生を受けました。幼少から木に触れ、木に慣れ親しむ機会を多く持ってきました。学校卒業と同時に大工見習いとして神岡で大工の道をはじめ、その後多くの師に出会い、単身高山にて井上工務店を創業いたしました。以降大工として様々な工事に取り組み、特に社寺仏閣、文化財工事も積極的に行い、岐阜県認定伝統建築家として、75才の現在もその意欲は更に磨きがかかり、現場の第一線で材料の買い付けから製材、加工、後進の指導に立ちます。
二人目は八野忠次郎です。
八野忠次郎は創業者井上光の妻井上静子の父であり、飛騨の匠の代表的名工坂下甚吉の弟子として、高山祭の屋台や高山陣屋、飛騨の里の修理復元をはじめ、高山市文化財審議委員として飛騨高山の大工技術の振興に大きく寄与した人物です。
木と生きる
八野忠次郎(高山教育委員会勤務)
樹齢350年有余、私の向かっている杢目の美しいケヤキの平板は高山祭りの屋台を支える大台輪の素材である。木の国飛騨に生まれ、少年期に名匠坂下甚吉の弟子となり、初めてお目見得した木材がやはりケヤキの太い柱であった。師匠からは「木は活きていた」「木を大切に活かして扱え」と論され、座右の銘としている。
第二次大戦中、戦地にあって工兵として架橋工事 に携わる等木材と縁があり、尚終戦後、捕虜となって選ばれて現地に密生するラワン、ヤシで数千人の収容所の建築にあたった。また豪軍高級指揮官の居宅をビンロウ樹南洋竹を使っての建築指揮者となり、彫刻入りのスチールまで製作し高官ののお気に召し、当時得がたい煙草、洋酒、食料等の給与を受け、戦友に喜ばれる一幕もあった。
復員後あh、戦傷の為強い労働が出来ず、乞われて高校の教師となり、木材工芸科、建築科を受持ち、第二の人生でも木材とは縁を切らず20年間を過ごした。定年退職後、所謂第三の人生に於いても、社寺建築や文化財になった建築物、屋台などの修理で相変わらず木に追われ、木を追っている。今、目前に横たわるケヤキの肌目、木理、色や光沢、香気に魅せられながら、師匠の言葉を噛みしめ墨掛をしている。塗り、鉄金具と行程を経て、晴れの曳行の時、人々の眼にどう映るだろう。それを楽しみと生き甲斐である。修理した箇所を<それ>と感じさせないのが文化財修理だから。
「しつらいの創造」(社団法人日本インテリアデザイン教会ー六耀社)より抜粋掲載
あとの三人は上牧忠敏、切田由郎、塚本弘です。いずれも井上工務店の棟梁です。
上牧忠敏は創業者井上光とともにほぼ創業期から井上工務店で大工としてその腕をふるってきました。弊社で施工をさせていただいた初めての公共工事は、飛騨の里にある国指定重要文化財旧田中家の移築復元工事でした。
約2年間、棟梁として感熱に仕事を行いました。その後の数々の工事において棟梁として全国各地でその腕を振るい、現在宗猷寺庫裏工事において大工技術を発揮しています。
切田由郎は平成7年より行いました飛騨の里での旧若山家移築工事において、地道に繕いや修繕工事にあたっていただきました。
残念ながら他界しましたが、笑顔と温かみのあるその性格とともに、仕事に対する厳しい姿勢をもって早朝から遅くまで真摯に各工事にあたっていただきました。
塚本弘も全国各地で行わせていただいている各種木工事に携わる棟梁の一人です。現在は上牧棟梁とともに宗猷寺の庫裏工事にあたっていただいています。
井上工務店の文化財、社寺仏閣工事にはこの5人の先達がその腕に磨きをかけ、井上工務店の歴史に大きく寄与いただき、そして、現在次代を担う我々若手スタッフ【現場管理・大工・製材・基礎】が共に携わり、日々技術の会得研鑽を絶え間なく行っています。
井上工務店では全国にて文化財・社寺仏閣・クレ葺・茅葺工事を施工いたしております。
井上工務店の取り組み
①多くの文化財・社寺仏閣工事に携わった棟梁を擁しています。また、すべて建築大工技能士の有資格者が責任を持って行います。
②材料については弊社製材工場【JAS認定取得に向け準備中です】において、弊社創業者井上光が自ら仕入れた様々材種から、皆様の思い、考えを尊重しつつ、最大限の心がけで材種の提案をさせていただきます。
③軸組みについても、弊社としてその建造物が長きにわたり使われていくことをしっかりと考え、こちらから独自にご提案させていただいております。
④かかわるすべての工事に対し、飛騨の匠の先達をはじめかかわるすべての皆様に対し感謝の気持ちを決して忘れることなく、生かされていることに感謝の気持ちを持って工事にあたらせていただきます。
⑤大工技術や茅葺、クレ葺技術をさらに生かし、さまざまな商店建築や一般住宅に対しても応用させていただいています。
伝統技術を未来に向けて活用していくことも私たちの使命と考えています。
全国の文化財・社寺仏閣・茅葺クレ葺施設関係の皆様、全国どこでもお伺いいたします。ご相談は担当までお願いいたします。
担当 井上 正 01@as-hida.jp 0577-33-0715
井上 正 経歴
平成7年 株式会社 井上工務店 入社
平成7年~平成10年 国指定重要文化財 旧若山家住宅移築復元工事に現場代
理人として携わる
その後井上工務店で請け負うすべての茅葺・移築復元工事等の施工総括として携わる。
井上工務店が手がけさせていただきました主な社寺仏閣工事
①宗猷寺 庫裏【高山市】
②禅昌寺 開山堂【下呂市萩原町】
③飯山寺 本堂【高山市】
④瑞岸禅寺 鐘撞堂【神岡町】
⑤荒神社本殿【上宝町】
⑥宗猷寺 本堂等修繕
⑦平瀬白山神社 屋根葺き替え【上宝町】 他
現在県内外から見積・指名のご相談をいただいております